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素人のエロ投稿やエロ体験談が大好きです。ジャンルごとにまとめてみました。他ブログからのお引越しですが、手動のため、ある程度まとめての更新です。。。
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 新入社員の頃は、バレンタインデーに社内のどこら辺くらいまでのつき合いの男性にどれくらいの予算でチョコを配ればいいのか、頭を悩ませたものだった。
 先輩に相談してみたら、あっさりと
「うちではこんな感じね。隣はこんな感じ。総務だけはちょっと違ってね……」
 と、教えてくれたっけ。
 社内の義理チョコなんて、貰う方も淡々としたものだ。
「ありがとう、うれしいよ」
 なんてちょっと笑って、あとは鞄や机にポイ。そしてお返しには、ハンカチか、どっかのお菓子ブランドの缶入りキャンディーかクッキーだ。
 私のような独身OLには一人くらい奮発したお返しをくれても良さそうなのに、そういう人もいなかった。
 会社に入って3回目のバレンタインデーに、私はふと、チョコにそれぞれ手書きのメッセージカードを添えてみたらどうかなと思いついた。
『この間の飲み会で歌っていたアニソン、すっごいウケました!』
『最近残業続きでお疲れでしょう。甘いものは疲れにいいそうですよ』
 そんな言葉を小さなカードに書いて、チョコレートと一緒に渡すのだ。
 この思いつきは、私をウキウキとさせた。可愛らしいカードを購入し、蛍光ペンで文字を並べた。ひとりひとりの顔を思い浮かべながら、なにを書こうと考えるのは結構楽しかった。
 バレンタインデー当日。
 他の女子社員は事務的にチョコレートの包みを出して配っていたが、私はそういうわけにはいかなかった。なんせ、ひとりひとり、別のメッセージカードを添えているのだ。誰に書いたカードを確認しなければならなかったため、個別に配らなければならなかった。
 仕事中に渡したり、廊下に出ているときに渡したり。計算外で面倒だったが、チョコレートの小さな包みと一緒に私が差し出したメッセージカードを見て、
「ありがとう」
 と笑顔を見せてくれる人が多かったのは嬉しかった。課長なんかは、
「こういう一言があると嬉しいね」
 なんて笑って、他の男性社員に、君のにはなんて書いてあった? なんて見て回ったりしていた。
 チョコと一緒に渡したカードを見ても、ありがとう、と事務的に言って、すぐに背を向けて素っ気なく立ち去ってしまう人も何人かはいたけど、おおむね、好評だったと言って良いだろう。
 おかしなことが起こったのは、数日後のことだった。出社して社内メールをチェックした私の目に、見覚えのない差出人からのメールが飛び込んできたのだ。
 差出人の名前欄は『冴子の彼』メールタイトルは『僕も冴子が大好きだよ』
「なにこれ」
 間違いかとも思ったが『冴子』と、私の名が入っている。明らかに私宛に送られたものだ。私は人目を気にしながら、恐る恐るメールを開いた。
『愛しの冴子へ。
君の気持ち、とても嬉しかったよ。僕も前から、冴子のことがちょっと気になっていたんだ。良かったら今晩逢いませんか? 思い出の場所で待っています。』
 くらくらとした。なんなんだこのメールの文面は。
 私には全く心当たりがなかった。メールアドレスを確認したが、フリーアドレスで、誰だか分からない。
 やっぱり間違いメールだったのだろうと、私はそのままパソコンで社員名簿を検索した。冴子という名の女子社員は、私しかいなかった。
 私はそのメールを削除した。その日はそれだけ。他に変わったことはなにもなかった。
 次の日だった。
 出社し、社内メールをチェックした私は思わず声をあげそうになった。
 私宛にメールが一〇〇以上届いていた。そしてその差出人欄を『冴子の彼』が埋め尽くしていたのだ。
「なによ、これ」
 並んだタイトルは、読むだけで頭が痛くなりそうなものばかりだった。
『連絡を待っています』
『どうしたのかな?』
『連絡下さい』
『なにかトラブルですか? 心配です』
『大丈夫ですか? 心配です』等々。
 社内メールを携帯に転送していなくて良かった。もし、他の社員のように転送設定を付けていたら、私は昨夜、気がおかしくなっていたかもしれない。
 メールは、最初の何通かだけ読んで、すべて削除した。この誰かは『冴子』を『思い出の場所』で待ち続けたらしい。
 その日はさんざんだった。
 一時間おきに『冴子の彼』から社内メールが届いた。中身は
『どうして無視するんですか? 恥ずかしがっているのかな』
 なんてどうしようもないことばかりだった。たちの悪いイタズラだろう。実害はないし、私は気にしないことにした。
 ところが翌日から、メールの文面に変化が表れた。
 私がトイレに立ち、戻ってくると件のメールが届いている。見ると、
『トイレ、十二分もかかっていますよ。もしかして女の子の日なのかな? だから僕に会いにこなかったのかな?』
 と書かれている。
 昼休みが終わって席に着くと、
『今日は、駅前のMでしたね。ファストフードは体に良くないですよ!』
 と言う文面のメールが届く、といった具合だ。さすがに放っておけないと判断した私は、仲の良い先輩に時間を作ってもらい、相談することにした。
 ***
 会社からかなり離れたレストランに席を取った私は、それでも一応、周囲を確認した。『冴子の彼』が社内の人間であることはほぼ間違いがなかった。しかも、同じ部署の人間だろう。レストランには先輩の他に知った顔は見あたらなかった。
 先輩は私の話を聞くと、困ったような表情を見せていた。
「あんまり言いたくないんだけど」
 先輩はパスタに刺していたフォークを置き、水に口を付けてから言った。
「バレンタインデーに冴子、チョコと一緒にカード送ったでしょう? あれ女子社員の間でちょっと問題になったのよ」
 初耳だった。
「ひとりだけ違うことをする人がいると、どうしても他の女子社員にも同じようなことを期待する人もいるでしょう? まあ、他愛もないことだけどね。そういうのに、過剰反応する人もいるから……」
 何人かの同僚の顔が頭に浮かんだ。そう言えば佳美が
『ただチョコを渡しただけの私が手抜きしてるみたいじゃない』
 なんて言っていたのを思い出した。冗談で言っていると思っていたけど。
「え? じゃあまさか誰かが私に嫌がらせしてるってことですか?」
 血の気がひいた。まさかそんなことで。
「違う違う、そうは言ってないわよ」
 先輩は慌てたように口に入れたばかりのパスタを喉の奥に押し込み、真っ青になっている私に笑いかけた。
「そうじゃないけどね。ほら、勘違いする人っているから。もしかしてあなたがあげたカードを本気の告白と受け取った人もいるかもしれないでしょう?」
「まさか! みんな、洒落だって分かってますよ。ほら、課長がみんなにどんなカード貰ったんだって聞いて回ったとき、先輩もいたでしょう」
「あのとき、全員がいたわけではないでしょ。中には、思いこみの激しい人もいるってことよ」
 その瞬間、私の背筋を冷たいものが駆け抜けた。
 まさか……。カードの一枚に『一緒に行った品川のレストラン、とってもステキでしたね。またあのレストラン行きたいなぁ』と書いたのを思い出していた。
 あれは、同僚数人で行ったのだ。ふたりきりではない。また行きたいと書いたのは、また、みんなで行きたい、と言うつもりだった。だがもしあれが、デートの誘いに受け取られていたら――。
 メールの中にあった『思い出の場所』という言葉がよみがえった。あのカードを渡したあいつは、あの時――課長がみんなにカードの内容を聞いて回ったとき、いただろうか? あいつには廊下で手渡したのではなかったか。そしてあいつは、素っ気なく立ち去っていっただけではなかったか――?
  ***
 無視し続けていた『冴子の彼』からメールがこなくなって暫くした頃だ。
 二日ほど風邪で会社を休んでいたため、その日私はひとりで残業をせざるえなかった。
 ノートパソコンに向かって延々と数字を打ち込み続けて、ふと気づくと終電近くなっていた。
 早く帰らなければ。会社に泊まり込みはゴメンだわ――。私は慌てて帰り支度を始めた。そのときだ。人の気配を、背後に感じ、私は振り向いた。
「ひっ」
 思わず声が出た。そこに立っていたのは、同僚の山崎だった。山崎はあまり社交的ではなく、社内で親しくしている人もいない、目立たない独身の男だ。仕事も熱心ではなく、最低限の給料さえもらえれば出世しなくてもいいと思っているような節がある。体が大きく、体格はいいのだが、スポーツはてんでダメだという話だった。
 そしてこの山崎は――。
「冴子、どうして僕のメールを無視していたの?」
 にやけた口元からのくぐもった声がふたりきりのオフィスに響いた。
 やっぱり『冴子の彼』はこいつだったのか。普段は私を名字にさん付けで呼ぶ山崎から呼び捨てにされ私はぞっとした。
「あなたのメールだったの。あれ、なんの冗談? 私、怖かったのよ」
 私は出来るだけ平静を装い、強い口調で言い放った。
「冗談? 誘ったのは冴子じゃないか」
 山崎は、私との距離を徐々に詰めていた。私は後ずさり、デスクにぶつかってよろけた。
「おっと」
 山崎の手が、私の肘をつかんだ。その瞬間、私は怖くなり
「離して!」
 と大声で叫び、思い切り山崎の手を振りはらった。
 私の剣幕に山崎は最初、ぽかんとしていた。なにがなんだか分からないという表情だった。だが、その表情が次第に曇り、やがて瞳に怒りが宿っていった。
「僕をからかったんですね? 畜生。僕をからかって、僕がひとりで品川に出かけたりあなたを待ったりしていたのを、どこかであざ笑っていたんだ」
「違う、そんなことはしていないわ!」
「じゃあ、どうしてあんな……」
「あのメッセージカードは、みんなに送ったのよ。あなただけじゃない。それにあれは……」
「やっぱり僕のこと、からかったんじゃないですか!」
 山崎の肩は震えていた。頬が赤く染まり、瞳の怒りの色は、ますます大きくなっていく。
「誤解させたなら、あやまるわ。だから……アアッ!」
 山崎が私の身体を強く掴んだ。私はデスクに乗り上げる格好で固定される。山崎の顔が、私の目の前に突き出された。
「いやだ。許すものか」
「いやぁ!」 
 男の力は思いの外強い。山崎は私をデスクに座らせたまま、私のストッキングを破り取り、両脚を左右に大きく開いた。
「やめて、離して!」
 必死に脚で蹴りあげようとしたが、ぐいと押さえつけられてそれも出来ない。私のスカートをたくし上げ、ショーツを注視している山崎の背中にデスクの上にあった辞書を投げつけたり叩いたりしたが、彼は微動だにしない。
「あ……あああああっっ!」
 山崎の生暖かい舌が、私の太腿を這い回った。山崎は抵抗のかなわない私をあざ笑うかのように、時折私を眺めては、太腿を舐め回す。
「やめて、やめてちょうだい!」
 やがて舌は内股から、開かされた脚の真ん中へと伸びていった。
「イやぁッ!」
 ショーツの上から秘所をねぶられ、恥ずかしさに頬を涙が伝った。私はみんなに喜んで貰おうと思って、カードを付けただけなのに。どうしてこんな目に遭わなければいけないの――?
「冴子のここ、すごくいい匂いだし、おいしいよ。ああ、僕の冴子……」
 恥ずかしさと絶望感で抵抗する気力を失った私のショーツを山崎がぐいと脇へずらした。
 山崎の顔が私の目の前に現れた。にやけた、だらしのない顔。
「好きだよ、冴子……。本当は僕のが欲しかったんだろう? 今、挿れてあげるからね……」
 山崎の厚い唇が私のルージュをぬぐい、生温かな舌が私の咥内をねちゃねちゃと這う。
「う、ううううっっ……ッッッ!」
 下半身に突き抜けるような熱い痛みを感じた。 
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「ひとりなの? ここら物騒だからさ、送ってあげるよ」
「タクシーで帰りますから」
「金使うことないじゃん。第一ここ、ほとんどタクシー来ないぜ。大丈夫だよ、きっちり送ってやるから。家どこ?」
 3人組のしつこい男達を無視し、私は再び道路に目をやった。
 時間は午前二時を廻っている。まさか、終電で寝過ごすなんて……。もう二五歳になるというのに、私ったらなに若い女の子のようなことやっているのだろう?
 目覚めて慌てて飛び降りたそこは、本来なら降りなければいけない駅から、かなり離れた田舎の、閑散とした駅だった。
 タクシー代は持っていないが、カードで支払えばいい。何より、タクシー以外にここから家まで帰る術はない。
 ところが、この駅のタクシー乗り場には、なかなかタクシーが来ない。慌てて降りた私がバカだった。落ち着いて、急行が停車するような駅で降りれば良かったのだ。
 誰もいないタクシー乗り場で困っている私に声をかけてきた若い男三人は、どうやら同じ電車に乗っていたようだった。
 三人とも十代後半から二十代前半といったところだろうか。ひとりは赤いキャップを被り、ひとりはやたら背が高く痩せている。そしてもうひとりは、少し強面だ。だらんとしたズボンのポケットに手を突っ込み、なにかをじゃらじゃらさせている。
 彼らは私が明らかに寝過ごし、慌てて電車を飛び降りたのを見ていたのだろう。そして、ついてきたのだ。気持ちが悪い。身の危険を感じた。
 駅の周りに人気はなく、道路の反対側にぽつんとコンビニの明かりが見えるくらいだ。
「なあ、送るって!」
 赤キャップの男が、私の腕を掴んだ。
「やめてください!」
 私は必死で振り払い、コンビニに向けて足を速めた。店内で一晩中過ごしてもいい。電話もあるだろう。そうしたらタクシーを呼べる。
「待てよ!」
 男の声を無視し、道路に飛び出す。左手にライトが見えた。タクシーだ!
「止まって!」
 私は道路の真ん中で手を挙げた。私の身体がヘッドライトで照らされる。驚いたような運転手と一瞬目があった。
 急ブレーキの音。
「お姉さん、危ないよ」
 気の弱そうな中年の運転手が、窓から顔を出す。ドアが開く。
「お願い、乗せて。急いで出して」
 閉めようとしたドアが、強い力で押さえられた。どんと背を押され、タクシーに押し込められる。
「ちょっと、君たち……」
 運転手の声。
「出せよ。俺たちの言うこと聞くんだ」
 無理矢理乗り込んだ男達が、運転手を脅していた。
「いやだ、出して! ……ひっ!」
 助手席に乗り込んだ強面男が、サバイバルナイフを取りだし、運転手に突きつけている。
「早く出せよ。この道まっすぐ行って……山道があるだろ、そこ走れ」
 運転手は無言で、車をスタートさせた。

「いやぁ、やめてください!」
「ほらほら、あんまり暴れると運転手さんの気が散って事故おこしちゃうぜ。みろよ、ガードレール超えると崖だぜ? 死になくないだろう?」
 右に背の高い男、左には赤キャップの男がいる。私は後部座席でふたりの男に挟まれていた。
 狭く、暗い山道にのったタクシーは、悪路でがたがたと揺れる。気の弱そうな運転手が、ぶつぶつと助手席の強面に何か言っていたが、そのたびに
「うるせえな、変なこと考えたらただじゃおかないぞ!」
 と、一喝されていた。
 私を両面から囲んだ男達は、私の身体をいいように弄っていた。ブラウスの前は開けられ、ブラジャーはずらされている。スカートはたくし上げられ、ストッキングはビリビリだ。
「オッパイ小さいな。上げ底ってやつか、これ」
「でも、固さは丁度よくね?」
 赤キャップが私を膝に乗せ、背後から乳房を痛いくらいに揉みしだく。時折乳首を指で潰し、引っ張りあげる。
「いやぁ、やめてぇっ! 痛い、いたいぃぃぃ!」
 背の高い男は私の太腿をさすりながら、下着を剥ぎ取ろうとする。
「いや、イヤアぁっ!」
 振りあげた脚が、背の高い男の顔面に当たる。
「こいつ、ふざけやがって!」
 平手が私の内腿を叩く。強い破裂音に、私の叫びが重なった。
 私の必死の抵抗は、男達の加虐の欲望に油を注いでいるだけだったらしい。赤キャップはますます強く私の乳房をこね回し、背の高い男は持っていたナイフで私の下着のわきを切り裂いた。
「ああ……」
 口中に、裂かれた私の下着が詰め込まれた。吐きそうだ。喉の奥が苦しくてむせかえる。
 尻のあたりに、ゴツゴツしたモノを感じた。赤キャップの勃起だと気付くまでに、少し時間がかかった。あまりにも固く、大きかったから……。
「いい加減観念しろよ」
 下着を切り裂いたナイフが、私の顔面に添えられた。
「おっと……」
 車体の揺れで、一瞬ナイフが頬をかすめる。恐怖で身体が固まる。
「あぶねえなぁ」
 バックミラー越しに、運転手と目が合った。
 服を剥かれ、惨めな格好で涙を流している自分を、運転手が哀れむような表情で見ていた。けれど私はその瞳の中に、好奇心の光が宿っているのも見逃さなかった。
 悔しくてたまらなかった。
「次、広い道に出るから。……そこをまっすぐ。次、橋……渡って。そこの赤信号は無視していい、止めるな。左の未舗装路に入れ。狭いから気をつけろよ。ハイライトにしていけ。そのまま山ン中へ入れ」
 助手席の強面は、淡々と運転手に指示を出していた。後部座席で行われていることなどにはまるで興味がないといった風だ。
 この男達、慣れてるんだ――。
「な、なんでも言うこと聞くから、お願い、殺さないで……」
 下着を吐き出し、私は震える声をあげた。背の高い男は一瞬きょとんとした顔をし、やがて声をあげて笑った。
「なんでも言うこと聞くから、だって? 逆らうことも出来ないのにか!」
「ああっっ!」
 男の平手が、私の頬を直撃した。頭の芯まで痺れる。
「許して……」
「写真、撮っておけよ」
 助手席の男に促され、背の高い男は私に携帯電話を向けた。
 赤キャップの男が背けた私の顔を正面に向けさせ、無理矢理に脚を開かせた。
「ハイ、チーズ」
 電子音と共にストロボがたかれ、あられもない私の姿がデータ化されていく。
「殺しはしないが、変なことをしようとしたら、ネットに写真ばらまくからな?ええと……」
「いや、やめて!」
 男の手が、私の鞄の中を漁る。
「免許書発見。木下……和美ちゃんね」
 住所も知られてしまった。もう、お終いだ。

 突き飛ばされるようにして、私は草むらに転げ落ちた。服ははだかれ、身体を覆っているのは、ビリビリに破れたまままとわりついているパンティーストッキングだけだった。
 タクシーは人気も明かりもない山の中で駐められ、運転手もおろされた。
 真っ暗な中、タクシーのヘッドライトだけがまっすぐに伸びている。
 無数の羽虫がライトの中に浮かぶ。
「さっさとやっちまおうぜ」
 車内ですでに股間を起立させていた赤キャップが、ズボンに手をかけイチモツを取り出す。
「その前に、こっち」
 冷静な強面がタクシー運転手の両手をバンダナのようなもので後ろ手に縛り上げ、車のわきに転がした。
「おまえ、観客がいないと、燃えないんだよな」
 背の高い男がげらげら笑う。運転手の怯えた表情が、ライトに照らされる。私と目が合うと、そっと視線をそらす。
「ほら、しゃぶれよ」
「んんん……」
 鞄を取られ、服も靴も取られ。こんな山の中からひとりで逃げ出すことなど出来ない。私は彼らのいいなりになるしかなかった。
 髪の毛を強く掴んで私は上半身をおこされた。地面にべったりと付いた尻がひんやりして気持ちが悪い。けれどそんなことに構っていられる状態ではなかった。
 口内にいきり勃った生臭い肉棒がねじ込まれた。こみあげる嘔吐を押さえきれない。ゲエゲエ言いながら、私は必死で口を動かした。
「ヘタクソだなぁ。それとも俺のがでかすぎるのかな?」  
 赤キャップの軽口に、背の高い男がげらげら笑う。
「俺からヤッちゃっていいんだろ?」
 赤キャップの言葉に、
「お前、さんざん楽しんでるじゃねえか、俺からだよ」
 と、背の高い男がズボンをおろし、赤キャップのペニスで口唇を犯されているままの私に近づくと、尻たぶを掴み、ぐいと持ち上げた。
「んぐううぅぅ」
 身体のバランスが崩れ、赤キャップの切っ先が喉の奥を強く突く。
「うううう……」
 堪えきれず、四つんばいの格好で、唾液と共に吐き出す。
「なんだよだらしない」
赤キャップが舌打ちしながら私の顎を強く掴み、再び勃起をねじ込んだ。
 それと同時に尻たぶが割られ、背後に立つ背の高い男の肉棒が、秘肉にずぶずぶと突き刺されていった。
「くううぅぅっ!」
 激しい絶望感と恐怖。腰から下が麻痺したような感覚で、まともに身体を支えているのが難しい。
 男達はそんなことお構いなしに、ガンガン私を責め立てる。下半身を激しく突き動かされるたびに、身体が左右に動き、喉の奥を男根が貫く。
 膝が地べたに擦れて痛い。砂利が絡んでいるようだ。
「ん、んんくぅぅ……」
 やがて、私の喉を犯していた男のペニスがどくどくと脈打ちながら生温かな白濁を吐き出し、ついで、背の高い男が私の中に欲望をぶちまけた。
「あううう……」
 口と下腹部からザーメンを垂れ流した私は、そのまま地面に突っ伏した。男達は何か言いながら笑いあっていた。うつろな目を運転手に向ける。運転手が目をそらす。
 こいつ、きっとずっとニヤニヤしながら見ていたのだろうかと思うと、吐き気がした。だってこいつは、逃げだそうと思えば、逃げ出せるのではないの? 必死で走って山を下りれば、電話くらいあるでしょう。
 私が惨めに陵辱され、ボロボロになっていくのを、怯えているフリして悦んで見ていたのかもしれない――そう思うと、無性に腹が立った。
「おい、俺が使うから。ちゃんと写真撮っておけ」
 今まで黙っていた強面が、つかつかと歩み寄り、地べたに転がっていた私の髪をぐいと掴んだ。
「ううう……」
 もう、痛いという叫びも出ない。
 強面は私の身体を、ボンネットに押しつける。押しつけられた乳房に、熱気が伝わる。身体に残る白濁の匂いが熱にあおられ、鼻をついた。
 ぐいと尻肉が割られた。太腿をザーメンが流れ出る。
 さんざん嬲られた秘肉がヒクヒクと小さな痙攣を繰り返す。
「ああぅ」
 強面の指が秘裂を探り、汗と愛液とザーメンの入り交じった粘着液を絡め取る。ざらつくものは、地べたの土か、細かい砂利かもしれない。
 男はそれを、私の……私のアナルに塗りつけた。
「ひぃっ!」
 脳内で破裂音が響いた気がした。男は私の腰を掴み、ボンネットに押さえつけたまま、張りきった肉棒の切っ先をアナルに添えた。そして一気に……
「アアアアッッ!」
 携帯でたかれるフラッシュの中、私の絶叫が闇を裂いた。
「あああ、アアアアッッ!」
 避けるような痛みが全身を貫く。肉棒は私の直腸を割り、奥へ奥へとねじ込まれていく。
「ああ……ああ……」
 気が遠くなりそうだ。誰か、誰か助けてよ……。
「また尻かよ。お前も好きだな」
「お前らがスペルマぶちまけたところなんて、汚くて挿入られねえよ」
「ウンコは平気なのかよ!」
 すぐ近くでされている会話だというのに、なぜか、遙か遠くに聞こえる。
 ふと、運転手に目を向けた。半開きの口から、熱い息がこぼれているようだ。
 運転手のズボンが、無様に盛りあがっていた。 
 
 中古住宅に引っ越してきて3ヶ月。昼間ずっと家にいる専業主婦の私は、時折感じる視線に、いつも悩まされていた。
 ハッキリとした確証があるわけではなかった。だけど、誰かに見られているという感覚がつきまとうのだ。
「中古なんでしょ? 前の住人はどうして引っ越したのよ?」
 学生時代からの友人に電話でそのことを話すと、そんな風に言われた。友人はどうやら、何か幽霊のようなものを考えているようだった。
「いやだヤメテよ、気持ち悪い」
「そこの販売価格、妥当だったぁ?」
「妙に安くなかったかって事? 普通よりは安かったけど、ここ古いから……」
「あはは。近所に変死者の噂は?」
「ないわよ!」
 友人に話していると、確証のない『見られている』という感覚がなんだか自分でもばかばかしくなって、落ち着く。
 私たち夫婦の引っ越してきた一角は古い住宅が密集しているところで、私たちのように若い夫婦というのは珍しい。
 いても、両親と同居で二世帯という感じで、若夫婦だけの世帯というのはない。
 この家の築年数は三五年以上。この家で子育てをし、子を嫁に出し、自分たちの定年を迎え、元々住んでいた故郷へ引っ越した住人が売りに出したのだ。
 本当は取り壊して更地にし、土地を売りに出したかったそうなのだが、二世帯住宅になっている隣家の子世帯の方に受験生がおり、家を壊したり立て直したりで騒音を出すことを、近所づきあいを何よりも大切にしていた前の住人は遠慮したのだと聞いていた。

「そう言えば俺も、たまに感じるぞ」
 恐る恐る、時折感じる視線について夫に話したところ、意外なことに夫も私の話に同意した。
「本当? どういうとき?」
「普通に出勤の時とか、帰宅時だけど」
「うそー。やだわ、こわい」
「別に、霊とかじゃないと思うぞ。隣だよ。隣の二階部屋」
「え?」
「だから、隣の浪人生だよ」
「ああ、和夫くんだっけ?」
 和夫というのは、二世帯住宅になっている隣家の息子夫婦の子どもで、大学受験生だ。前の住人が遠慮して家の取り壊し工事を諦めたという原因であり、当時も受験生で今も受験生。つまり浪人中だ。
「和夫くんの部屋、うちの方に向いている窓に面して机があるのがこっちからも分かるだろ? こっちからそれが見えるって事は、向こうからもこっちが見えるんだよ。別に意識しなくても、机に向かえばこっちに目が向くって事。それが、なんとなく見られている感じに思えるだけだよ」
 そう言われてみれば、視線を感じるのは、私が特定の場所にいるときだけだ。庭いじりをしているときや、隣家に対峙している部屋にいるときぐらい……。
「町内会の集会で近所の人に聞いたんだけど、和夫くん、気の毒だってさ。お隣、奥さんがやたら厳しくてスパルタで、さらに見栄っ張りでさ、和夫くんが福祉の専門学校に行きたがっていたのに、そんなの許しませンって、無理矢理大学を受験させているそうだよ。和夫くんは母親に頭が上がらないんだって。基本的に大学進学する気はないのに、机に向かわされてるんだよ。たまに目がこっち向くぐらい許してやれよ」
「でも……」
「ま、別に実害はないんだし、いいじゃないか。向こうもワザとのぞいているんじゃないんだし、気にするなよ」
 気にするなと言われても、出社時、帰宅時に視線を感じるだけの夫と、四六時中家にいる私ではわけが違うではないか。
 翌日、私は目隠し目的の模様入りガラスシートを購入し、隣家に対峙している全部の部屋の窓に貼り付けた。
 張りながら思う。たしかに、隣家の二階……和夫くんの部屋があると思われる場所からは、カーテンを開けていればこの家の中は丸見えになってしまう。
 一階のその部屋はリビングになっていて、趣味のガーデニングでキレイに整えた庭へ出られる大きな窓が気に入っていたが、視線を感じるよりマシだ。正直、庭に出ることも、なんだか怖くなっていたくらいだったし。
 あまり深く考えていなかったが、こういう事もあるんだなぁと思いながら、私は黙々と作業を続けた。 

「わはは。万年浪人のストレス解消に覗かれていたわけなのね」 
 視線の主を霊だと決めつけていた友人は、電話口で私の話に豪快な笑い声を立てた。
「だからぁ、ワザと覗いていたわけじゃなくて、机に向かうとこっちが見えているだけみたいで」
「えー、そんなのどうして分かるの? こっちからも、向こうが見えるの」
「それは……」
 正直に言うと、ほとんど見えない。隣家の方が高い位置にあり、角度の関係だろう。こちらからは見上げる形になり、向こうは見下げる形になる。机があり、机の上にパソコンのモニターがあるのはかろうじて見えるが、その部屋の主を確認することは出来ないのだ。
「望遠鏡とかで、覗いちゃってるかもよ。私があなただったら、わざと見せつけるようにエッチな下着姿で歩き回ったりしちゃうけどなー」
「やだわ、誘惑しろって?」
「そうそう。オナニーしちゃったり」
「アダルトビデオじゃないんだから!」
 友人の妄想には付き合いきれない。早々に電話を切り、シートを貼った窓を見る。光は入るが、外はほとんど見えない。向こうからも見えないのだ。
 夫には、全面シートでわざわざ自慢の庭を見えなくしてどうするんだとぶつぶつ言われたけど、精神衛生上、こっちの方がずっとマシだ。
「あら?」
 ばしゃ、ばしゃと、水滴がガラスを打っていた。
 いけない、雨だ。
 今日は久しぶりに天気がよいからと、私は庭に傘を干していたのだ。
 私はがらっと窓を開けた。
「きゃぁっ!」
 目の前に、私の干した傘を畳んで手にした、若い男が――隣家の浪人生、和夫が立っていた。

「なにするんです」
「わざとらしいんだよ、こんなシート貼って! まるで、僕があなたの家を覗いてるって、近所にアピールしてるみたいじゃないか」
 和夫はそう言いながら真っ赤な目で、ずかずかと私の家に入り込み、後ろ手で窓を閉めた。外からは、この部屋の状態はもう見えない。
「ちょっと、出ていって下さい!」
「かあさんにも言われたんだ。隣がうちに向いてる窓全部にシート貼ったけど、まさかお前覗いていたのかとかなんとかさ。怒られたんだぞ? お前のせいだ」
 ひどい言いがかりだ。
 だが、自分の家に勝手に上がりこまれたことが恐ろしくて、私は反論することも出来なかった。私は後ずさり、和夫はドンドン近づく。距離をつめてくる。
 どんと、背が壁にぶつかった。助けを呼ばなければ。携帯電話はどこ? やだ、あんな遠く!
「助けを呼ぼうったって、そうはいかないんだからな」
「ひぃっ!」
 和夫の両手が、私の肩を掴んだ。私はショックで腰を抜かしたようになり、押さえつけられるようにその場にしゃがみ込んだ。
 ふと気付いた。肩に置かれた和夫の手は、小刻みに震えている。
 良く聞けば声も、かなりうわずっていた。和夫にしてみれば、どうやら勇気を振り絞った行動のようだ。
 夫の言っていた言葉が脳裏に蘇る。
 もしかしてこの和夫というのは、確かに気の毒な青年なのかもしれない。ストレスが貯まりきっていたのだろう。そしておそらく実際に、家を……私を覗いていたんだろうと思われた。和夫は、私がそのことに気付いていたとは、露も思っていなかったのだろう。
 けれど、図星を突かれるような行動を私がしたこと、両親に問いただされたことでショックを受けてこんな行動に出たのかもしれない。
 気の毒だとは思う。だが、不法侵入だ。
「け、警察に連絡しますよ!」
「隣の家の人間を通報するのか? そ、そんなことしたら、近所で恥をかくのは奥さんの方ですよ」
「知らないわ。いざとなったら引っ越すもの。それよりあなたの方が大変なんじゃない? あなたのお母様はお厳しいんでしょう? 息子が犯罪なんて……」
 肩を掴む手の震えが、ぴたっと収まった。顔を見る。和夫の顔色が真っ青になっている。人間て本当に顔が真っ青になることがあるんだと、こんな状況だというのに、私は妙に感心してしまった。青い顔に、目だけが真っ赤に燃えあがる。怒りの色だ。
 しまった。和夫に母親の話は、厳禁だったか! 後悔したが、時既に遅し。
「きゃぁぁぁっ!」
 和夫は私を押し倒し、覆い被さった。そしてシャツを捲りあげ、ブラジャーをたくし上げると、私の乳房を露出させた。
「かあさんは関係ないだろ! 困るのは本当にあんたのほうなんだからな!」
 スカートを捲りあげ、私の下着に手をかけた。
「やめて、やめなさいよ! お母さんに言いつけるわよ! いいの? お母さんに言いつけても? 怒られるわよ、家を追い出されちゃうかもしれないわよ?」
 逆に禁句を言い続けて意気消沈させようとしたのだが、作戦失敗。というかかなりの逆効果だったようだ。
 和夫はますます逆上し、私の下着を乱暴に取り上げた。その弾みで私は壁に頭を打ち、和夫は自分の行動に興奮したのか、目を血走らせて、私に襲いかかった。

「くっ! んんんんん……」
 私は口内にタオルを詰められ、ガムテープで口を塞がれた。居間のどこにガムテープがあるかを和夫が把握していたことが恐ろしい。乱れた恰好のまま私はソファに転がされ、両手も後ろでガムテープを巻かれた。
 和夫はハアハアと息を荒げ、しばらく私の乳房ばかりを弄っていた。それにも飽きたのか、あとは肩を上下させ、私をただ見ていた。最初は、してやったぜ、という満足げな表情だったが、なんだか見ていたら、だんだん困ったような表情を見せ始めた。
 怒りにまかせて勢いでここまでやっちゃったけど、さあこのあとどうしよう?
 どうも、そんなところなんじゃないかと思えた。
 要するにこの和夫は、マザコンでしかも幼稚なんだろう。ひょっとすると、童貞なのかもしれない。
「ん、んんんっ!」
 ワザと下着姿で歩き回り、オナニーを見せつけてやる、といった友人の言葉が頭をよぎった。なんだか今は、その友人の気持ちが分かったような気がした。
 私は苦しそうに身悶える振りをしながら、いやらしく脚を拡げ、誘うように腰を突き出して見せた。
 案の定、和夫は目を丸くして私に注目した。息が更に荒くなっているのが分かった。ジーンズの上からハッキリと分かるくらい、股間も膨張している。私の淫らな姿に興奮している和夫を見て、私も背徳感を伴う高揚を覚えた。私は誘うように腰をくねらせ続けた。正直、レイプするつもりだったらさっさとして欲しい。こんな屈辱的な恰好のままでボーっとされるのは辛い。
「畜生」
 ようやく、和夫が動いた。
 わざとらしいくらい大げさに服を脱ぎ、ズボンと下着を取った。意外なほど巨大な勃起が顔を出す。
「犯してやるからな!」
 私の腿に手をかけ、左右に開いた。
「んんんーっ」
 和夫は、私の秘所を凝視していた。まるで、初めて見るかのようにまじまじと。もしかして和夫は本当に童貞なのかもしれない。童貞ではないとしても、それほど経験がないか……。
 私が腰を浮かすと、はっとしたように和夫は自分のペニスを握り、私の脚の間に添えた。
「うわ、本当に濡れるんだ」
 そんなことを言う。私は少し恥ずかしくなり顔を赤らめたが、和夫は私の顔なんて見てはいなかった。
 亀頭で濡れた割れ目を探り、穴を捜しているようだった。ようやく、スルッといくところがあったのだろう。肉棒が一気にねじ込まれた。
「くう……ん、んんんんっ!」
 口を塞がれているのがじれったかった。
 和夫は息を弾ませながら、ひたすらに、無理矢理に、激しく、乱暴に、私の肉を突きまくった。
「すごい、すごい気持ちいい……自分でやるのとは大違いだ……」
 顔をゆがませ、ただただ、突いた。そんなセックスが新鮮で、何とも言えない快感が私を上気させ、高ぶらせた。不本意ながらも私は深く感じ入り、あっという間に和夫が私の中に精をこぼしたときは、これで終わりかと少しガッカリしたのだった。
「はぁはぁ……」
 けれど若い和夫の回復力はすごかった。「んんっっっ!」
 和夫は何度も何度も……しかも、勘がいいのだろうか、一回ごとになんだかテクニシャンになっているように思えた。
 私はひたすらストレス解消の捌け口として、和夫に犯されながら、気を失うまでイキ続けていた。 
 ガサガサ……ゴ、ゴ、ゴンッ!
 なにか大きなものが倒れ込み、転がるような激しい音に驚き、私は思わず振り向いた。街灯の明かりが届かないその場所で、なにかが起こっている――。
 見なければ良かった。そうすればそのあとに続く悪夢のような出来事とは、無縁でいられたのに……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 その日私は少し疲れていた。会社帰りにコンビニで買おうと思っていた雑誌を買い忘れたまま、帰宅した。
 翌日買えばいいのだけど、そういうものは、今手元にないと思うと、無性に読みたくなる。
 私は、部屋着にしているストンとしたワンピースにカーディガンを羽織り、サンダルを履いて外へ出たのだ。
 星が綺麗で、夜風も緩い気持ちのいい夜だ。桜の季節だから、ちょっと足を伸ばして公園の近くのコンビニへ行ってみようかと私はふらふらと公園まで歩いていった。
 公園の街灯に照らされた夜桜は本当に綺麗だ。立ち止まってゆっくり見ていたかったが、広場にある見事な桜の木の下では、大学生だろうか、2集団ほどが場違いなくらい大声で騒ぎ、酒をあおっている。
 酒で焼けた若い男の大声に、きゃあきゃあと騒ぐ女の声が重なる。
「いやな感じ」
 私は思わず、声に出していた。
 深夜だというのにあんな無軌道に騒ぐなんて、彼らは一体なにを考えているのだろう。見たところ、特別悪そうな大学生というわけでもなく、ごく普通だ。私が大学生だった頃……もう五年前だが、あそこまで傍若無人な振る舞いはしていなかったように思う。
 すぐ近くに住宅街があるというのに、誰か通報しないのだろうか? 誰もしないのだったら、私がしてやってもいい。
 ポーチに手を入れ、気付いた。携帯電話は、家に忘れてきたようだ。
 すぐ近くに今では珍しい電話ボックスがあったが、そこまですることもないだろう。
 私は大騒ぎが行われている広場を避け、公園の脇に作られた遊歩道を通った。
 厚い茂みに囲まれた遊歩道脇にも、小さいけれども桜の木が植えてある。街灯はないが、月明かりに照らされてひと味違った美しさを放つ。桜と茂みに囲まれた遊歩道を抜ければ、大通りだ。
 そこで私は、あの、異常な物音を耳にしたのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ひっ!」
 音のした方向を探し、遊歩道からちょっと奥まったところに入った茂みを覗いた私は、思わず声をあげた。
 若い男が、女性を羽交い締めにし、茂みに押し倒していた。
 男のむき出しになった尻と、口を押さえられ、涙を浮かべている若い女性の顔がわずかに入り込んだ月明かりに照らされ、同時に目に飛び込む。
 女性は、私の姿を見つけ、思い切り身体を揺さぶった。その様子に男が気付き、振り返って私に目を向けた。
 助けなくちゃ――!
 私は慌てて、持っていた鞄を探った。そうだ。携帯電話は持ってきていなかったんだ――。
 男は、鞄から手を離した私をじっと見ていた。乱暴している現場を見つかったというのに落ち着いたものだ。相当酔っているのだろうか。アルコールの匂いが少し離れた私のところまで届く。
 広場で深夜の酒盛りを楽しんでいた大学生のひとりかと思われた。イマドキの大学生っぽく、顔立ちはかなり整っている。どちらかと言えばモテそうな、遊び慣れた感じなのに。
「ちょ……なにやってるの!」
 私は大声を出した。出したつもりだった。大声を上げれば、さすがに男は逃げ出すと思ったのだ。
 けれども、私の声は震えていた。怖かった、恐ろしかった。いざというとき、大きな声なんて出せやしない。
「なにやってるの!」
 私は再度、思い切って声をあげる。
 その瞬間、男は女性から少しだけ、身体をあげた。その隙を逃さず、女性は男を突き飛ばし、はだけた服の前を手で隠して一目散に走り去っていった。
 チラと見ただけだが、下着はつけていた。女性はまだ無事だったのかもしれない。少しホッとした。
 そんな安堵の気持ちは、そう長く続かない。黙ったまま私を見ていた男の目が、ぎらりと光ったような気がした。
 危険だ――。
 私はきびすを返す。しまった。サンダルがはずれ、草むらに足を取られる。
「きゃぁ!」
 背後に、もうひとり男が立っていた。酒臭い息。よどんだ瞳。仲間がいたのか。
 ふたりの男はだらしなく口元をゆるめ、ニヤニヤと笑いながら私との距離を縮める。
 誰か――! 叫ぼうとしたが、恐怖で声が出ない。
 男の腕が、私に伸びた。
 私は必死で持っていたポーチを振り回す。振り上げた私の腕を、男が掴む。
「う……」
 反対側に捻られ、痛みでよろけた。
 その瞬間に、私は羽交い締めにされ、その場に押し倒された。
 たった今逃げ出した女性のように――。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「んん……んん、ンンンっ!」
 口をふさがれ、男ふたりに身体の自由を奪われた私は、逃げ出すことが出来なかった。必死で身体をよじるが、男の力は想像以上に強く、私を圧迫する。手の指一本動かすことさえ困難だ。
 頭が地面に押しつけられる。草と土の匂いがアルコールの甘ったるい匂いと混じって強く鼻をつく。口を熱い手で塞がれ、息が苦しい。
「あの女逃がしやがったからな。おまえが責任を取れよ」
 私にのしかかる男が、ニヤニヤと笑いながら、そんなことを言った。恐怖で身体が震える。
「どっちからやる?」
「俺、先に口使うわ」
「OK。今、人いないし」
 周囲を見回していた男がズボンをおろし、すでにいきり勃ったどす黒いペニスを露出する。
 口を使うといっていた。まさか……。
「ほらよ」
 私の身体を押さえつけていた男が私の身体をひっくり返し、腰を持ち上げた。その場で四つんばいに体勢を変えさせられた私の手のひらや膝が直接ひんやりとした地面に触れる。小さな石がゴロゴロする。口は後ろから押さえられ、不自然に首を曲げられ、苦しい。
 私にのしかかった男は私の背後からワンピースをたくし上げ、むき出しになった乳房を強く掴んで揉みしだいた。
「うう、うううう!」
 乳首を強く摘まれ、こね回される。春の風に、露出した私の太腿が晒される。
 口を押さえられた手が離れたと思った瞬間、グロテスクな肉棒を露出した男が私の顎をぐいと掴み、
「噛むなよ。噛んだらただじゃすまないからな」
 と、私の口の中に勃起をねじ込み、両手で私の頭を押さえ込んだ。
「んぐっぅぅ、ううううううっっ」
 汗とアルコールの入り交じったきつい匂いが、口いっぱいに広がる。咥内で勃起は更に固くふくれあがり、私を圧迫した。恐怖で口が動かない。唾液がだらだらと地面に落ちる。
「ほら、ちゃんとしゃぶれよ」
 男が私の髪を掴んで引っ張る。土埃が立ち、涙で濡れた頬に張り付く。
「こっちも可愛がってやれば、しゃぶり始めるんじゃないの?」
「んんん!」
 私を押さえ、乳房をいじくり廻していた男が、私の下着の股部分に手をかけると、横へずらした。
 いやだ、やめて! 叫びたくても、口はふさがれている。唾液だけが、無様に唇の端からこぼれ落ちる。
「諦めて、楽しもうぜ?」
 がらがらの男の声。次の瞬間、痛烈な痛みが身体を走り抜けた。
「ぐ、ぐうう!」
「馬鹿野郎、噛むんじゃない!」
 頭を強く殴られ、意識がもうろうとなった。だが、身体を貫く痛みは消えない。断続的に私を襲う。
 私の尻たぶを掴む男の手の力が、一層強くなった。爪が突きたてられる。
「ん、んん」
 息苦しかった。口唇は目の前で私の頭を掴み、上下に思い切り振ってへらへら笑う男に犯されている。喉奥にペニスの切っ先が押し当てられ、何度も戻しそうになっては、必死に耐えていた。唾液は相変わらずだらだらとこぼれ落ち、草いきれと混じってむっとするようなやけに生々しい異質な香りを放っている。
 そして下半身は、後ろの男に好き放題されていた。ねじ込まれた太い肉棒は欲望のままに何度も何度も激しく突きつけられ、私の膣壁をえぐる。
「俺、出るかも」
「そしたら交代だな」
「ああ、いいぜ」
 やがて喉の奥に、大量の粘ついた液体が流し込まれ、私は耐えられずに嘔吐した。
「うわ、きたねえ」
 素早く引き抜かれた放出済みのペニスに続き、私の吐瀉物があたりに散らばる。「人くるとまずいから、さっさと交代しようぜ」 
 咳き込む私の口が再び肉棒で覆われ、声を塞がれた。胸がむかむかするような、酸っぱい味と甘ったるい匂いが口いっぱいに広がる。私自身の体液だ。
 心のどこかで、私はこのふたりの男が果ててしまえば、この責め苦から抜け出せると甘い期待をだいていた。だけどそんなことはなかったのだ。彼らは徹底的に私を犯すつもりだった。
 私の体液を存分に絡ませたペニスが、今度は私の口を犯し、私の唾液を拭くんだ肉棒が私の内臓を犯す番になったのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ どれくらい時間がたったのか、その時の私には知るよしもなかった。男達は代わる代わる、前と後ろを交代して私を犯し続けていた。
 逃げる気力はとうに失い、ただひたすら私は、身体を嬲られながら、男達の背後で月明かりに照らされた、白い桜を見ていた。
 桜は、こんな時でも綺麗だ。あやしいほどに美しい。
 そういえば桜が美しいのは、もともとその場で死んで埋まったモノを養分にしているからだ、なんて話を聞いたことがあったっけ。風が吹き、花びらが舞い散る。男の体液で汚れた私の肌に、絵を描くように小さな花びらが張り付いた。
「う……うううう」
 少し前から、身体の変化には気付いていた。けれども、こんな屈辱的な状態で、そんなことは絶対にあり得ないと、無意識で否定していた。
 けれども桜に包まれていると、なんだかもう、そんなことはどうでもいいような気になる。
「あ……あう、ああ、ああああ……」
 私の唇から、甘いため息が漏れた。
「おい……」
 男達は、私の変化に敏感だった。
「なんだ、感じてんじゃないかよ」
「締まりもいきなり良くなったぜ」
 私の中でいったん溢れだしたものは、もう止まらなかった。
「ああ、あふう。ん、んんん」
 絶望の先に、こんなにも甘美な快感があったなんて!
「ああ、あはぁ、アアアっ! スゴイッ。ねえ、すごい、すごい、イイ……」
 背筋がぞくぞくする。子宮が熱く滾り、刺激がたまらなく欲しい。
 犯され、ぼろぼろになり、限界までしゃぶり尽くされた私の身体は、驚くほど柔軟に刺激を快楽に変えていった。
 どこかで、痛みが極限まで行くと、人の脳は危険を回避するため、その痛みを快楽に変化させると聞いたことがある。それと同じことが、私の中で起こったのかもしれない。
「なんだよこの女、いきなりエッチになったぜ」
「たまんねえ」
 ああ、ふたりとも私に早くチンポを突っ込んで。口でもアソコでもいいから、早くびんびんに固くして、もっともっと私を犯して!
 さっきまでは異物でしかなかった固いチンポが、今は圧倒的な存在感で、私の快楽をえぐる。膣壁が愛液を垂れ流しながらそれに絡みつき、吸い付く。
密着した肉壁と欲棒が擦れ合い、私に激しい快楽をもたらす。
「ねえ、気持ちいいよっぉ、気持ちいいよぉ」
「なんだこの女。マジでおかしくなっちゃったんじゃね」
「俺らの精液に酒が混じってたんだよ。それで酔っぱらったのかもしれないぜ」
「それだよ、きっと」
「そうだ、それだ」
 口内を犯すチンポは喉を探り、甘く濃厚なディープキスのように私を夢中にさせる。気持ちいい、気持ちいい。
 こんなに気持ちのいいセックスがあったなんて!
「あはぁ、ああ、あああ。イッちゃう、イッちゃうよぉ!」
「俺ダメだ。また、イクっ!」
「俺も、もうダメ……」
 私の肌からザーメンがこぼれ落ち、土の上で愛液と混じり合い、甘ったるい芳香を放つ。
「いや……もっと、もっとシテ……」
 背中をべったり土に乗せ、足を開いて私はふたりを誘う。ごくりと生唾を飲み込む男達の背後に、見事な桜。  
 マンションを購入することを決めたのは、夫だった。私は、子どもが出来るまでは賃貸でいいんじゃないの? と、そう思っていた。
 だから私はマンション選びにもそれほど関心がなかった。夫はそれはもう熱心で、私は毎週、マンション内覧に付き合わされ、正直うんざりしていたくらいだ。
 けれども、Rマンションの部屋を見たとき、私と夫の熱の入れ具合は完全に逆転した。
 Rマンションのその部屋は、完全に私の理想だった。窓から見える景色、間取り、部屋の感じ、周囲の環境。すべてが私の好みだったのだ。
 Rマンションの購入を決めたとたん、何となく熱の冷めてしまった夫とは逆に、私は新生活を夢見て、家具やカーテン選びに、毎週のように夫を引き回すようになっていた。
 完璧に、私の理想をかなえたかった。そのためには、多少の出費は仕方ない。
 そして、待ちに待った引っ越し当日に、それは起こったのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ごめん。急な仕事のトラブルだ。携帯に連絡が入った」
 この日のために休みを取っていた夫がそう言ったのは、引っ越し業者が来る予定時間の直前だった。
「電話するよ。だけど、業者が殆どやってくれるんだから、おまえひとりでも大丈夫だよな?」
 できたら、夫には一緒にいて欲しかった。力仕事を期待していた訳じゃないけど、やっぱり折角の新しい門出なのだから、夫婦一緒にいたいじゃない。
 けれど仕方ない。
 私は夫を見送り、業者の到着を待った。殆どの家具はショップから直接マンションに運んであったが、細々したものや、お気に入りのインテリア、夫の電化製品やパソコンなんか、運ばなければならないものはたくさんあるから、ちゃっちゃと終わらせたかった。ところがだ。
 約束の時間になっても、業者のトラックは現れなかった。道が混んでいるのだろうと好意的に解釈しだが、それにしても遅い。
 一度、業者の営業所に電話を入れたが、
「もうこちらを出ましたよ」
 とだけ返された。
 困って夫に電話をしたら、すぐに再度営業所にかけてくれると言い、数分後、今向かっていますという慌てたような男性の声で電話があった。
 なによ。私の電話はまともに取り合わず、夫の電話にはすぐに対応すると言うことなのだろうか?
 とにかくその時点で私の気分は最悪だったのだ。
 ようやく現れた業者のスタッフは、若いアルバイトのような男の子と、三〇代後半くらいの男性のふたりだった。
 遅れましたスミマセン、の一言もなく、彼らは私を苛立たせた。
 若い方の作業員は常にガムをくちゃくちゃと噛んでおり、不愉快きわまりない。
荷物の持ち方が雑だったので文句を言ってやろうと近づいたら
「俺、普段は宅急便配達なんですよ。この時期引っ越しが多いからって駆り出されて。まあ、昼飯代ってことでチップくれる客も多いって言うから期待してきたんですよ」
 と、ニヤニヤしながら私に言い放った。
 私のガマンが限界に達したのは、新しいマンションについてからだ。
 搬入をしていた作業員が私の目の前でよろけ、荷物の角をマンションの壁にぶつけたのだ。
「ちょっと!」
 私は駆け寄ってその場所を確かめた。
 真っ白で美しく、私のお気に入りだった白い壁に、十五センチほどの汚らしい傷跡が走っていた。壁紙がべろんとめくれ、真っ白な中その部分だけ薄茶色の下地がむき出しになってしまった。
「生活してれば、これくらいの傷すぐ付きますよ」
 三十代の作業員がのんびりと言った瞬間、私の中でなにかが切れた。
 そこでちょうど仕事を終えて駆けつけた夫が、作業員に対してはっきりした態度を取り、営業所に対して弁償の交渉をしてくれなかったら、私は号泣していたかもしれない。
 とにかく、私は作業員達の帰ったあと、すぐに業者に電話を入れた。営業所にではない。本社にだ。
 そこで私は洗いざらい腹にたまっていたことをぶちまけた。クレーマーと言われようが、構わなかった。
 ついでにインターネットの地域情報掲示板にも書き込んだ。業者と営業所の名前は一応伏せ字を使ったが、地元の人間が読めば、一目で分かる程度の伏せ字だ。
「おまえ、案外根に持つタイプだったんだな」 
 夫にそんなことを言われた。でも、どうしても許せないことってあるじゃない。私にとって、まさに理想の住まいでの生活の第1日目を汚されたことは、本当に許せなかったのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 引っ越してから、二週間がたっていた。夫の交渉のおかげで、壁紙はまっさらになり、私は引っ越し当日のイライラのことなんて、半分忘れかけていた。
 お気に入りのテーブルで、お気に入りのティーカップに紅茶を入れてのんびりとしていたある日の午後のことだった。
 チャイムが鳴った。
 モニターを確認すると、そこには菓子折を抱えたふたりの男が立っていた。
 あっ、と声をあげた。あの時の作業員のふたりだ。
 なかなか神妙な顔つきをしているのが、モニター越しでも分かる。
 引っ越しで使った業者の営業所は「営業所の責任ですから」と、スタッフに直に謝らせはしない方針だということで、私はあの日以来、その作業員達には会っていなかった。
 それが一体どうしたのだろうと、私はインターホンを取り上げた。
「あの時は本当に、とんでもないことをしてしまったと反省いたしまして。個人的に謝罪にうかがった次第です」
「本当にすみませんでしたー。良かったらこのお菓子、受け取ってください。自腹で買ったんです!」
 前者の台詞は三十代、後者は若い方だ。
 やけに低姿勢な彼らの態度に気が緩んだ私は、彼らを部屋に招き入れた。
「これ、どうぞ」
 若い方が差し出した菓子折を私はキッチンで開け、それを茶菓子に、彼らにお茶を入れた。
 彼らはきょろきょろと部屋の中を見回し、あそこに傷を付けたのか、もう全然分からないね、なんてのんびり話しをしていた。
「で、ご用件はなんでしたっけ?」
 やけにくつろいでいるように見える彼らに苛つき、私は促した。てっきり、頭を下げて謝るのだろうと踏んでいたのだが、どうやら様子が違った。
「奥さん、本社の方にクレーム入れましたよね。営業所ではなく」
 そんなことを、三十代の男が言い始めたのだ。
「はい? それがなにか」
「営業所の方と弁償の話は付いていたにもかかわらず、どうして本社にクレーム出したのですか?」
「どうしてって……」
 私は、一体なにを言われているのだろうか。
「だって、お客様相談室っていうのがあったから……」
「それだけじゃないでしょ、奥さん。奥さん、ネットに営業所の悪口書いたでしょ? あれ、奥さんでしょ?」
 今度は、若い方がそう言った。最初の低姿勢な態度とは違う、明らかに挑戦的な口調だった。
「ちょっとあなた達、一体なにをしにきたんですか?」
「どうしてあんな真似したか聞きに来たんだよ。おかげでうちの営業所、ちょっとしたパニックになったんだよ。奥さん知らないかもしれないけどさ、うちみたいな営業所は個人経営の運送会社なんだよ。本社と契約して本社の看板背負わせてもらってる個人事業主なんだよ。で、俺らはそこから仕事貰ってる独立した自営業者。奥さんみたいな馬鹿な客にあんなコトされると俺ら困るんだよ」
 私はとっさに、キッチンの横に置いてあった電話の子機に手を伸ばそうとした。
「おっと」
 その手を、三十代の男が遮る。
「あなた達何しに来たんですか!」
「腹いせに来たんだよ」
「なにを……キャァッ!」
 三十代男の腕が、私の腰に回った。取りかけていた子機が床に落ち、プゥプゥと音を立てる。若い男がそれを拾い、笑った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ん、んんんん!」
「いわゆる口止めですよ。目は開けてください」
 男達は屈辱的な格好をさせられた私に、カメラを向けてフラッシュを焚いた。
 私は、服を剥かれ、生まれたままの格好になっていた。両手は背中で後ろ手にガムテープをまかれ、お尻をぺたんとつけたまま脚は大きくMの字に開かれ、こちらもガムテープで固定されていた。
 結婚してからは夫以外には見せたことのない私の秘所が、ぱっくりと開き、彼らの前に晒されていた。お気に入りのソファの上で……。
 大声を出して助けを呼ぼうにも、私の口内には私自身の下着が詰められ、その上からしっかりと布テープが貼り付けられていた。下着は私の唾液でぐしょぐしょに濡れ、声を出そうとすると喉の奥に詰まる。
 恥ずかしくて恥ずかしくてたまらなかった。どうして私はこんなに屈辱的な思いをしなければならないのかと、悔しくてたまらなかった。
「この奥さん、結構な身体してるなぁ」
 若い方のそんな言葉に、三十代男は
「俺はあんまり好みじゃない」
 なんて勝手なことを言っている。
 涙がこぼれ、頬を濡らす。口に貼られたガムテープの端に涙がたまり、妙にこそばい。
 恐ろしくてたまらなかったが、心のどこかに、写真を撮られるだけなら……命に危険がないなら……なんてことを考えたりもしていた。
 けれども、彼らの暴行はそれだけではすまなかった。
「じゃ、俺からでイイですか?」
 若い方の男が、ズボンを下ろし始めたのだ。
「顔は撮らないように気をつけてくださいね」
「ああ。分かってるよ」
 まさか――。
 若い男の赤黒い陰茎が現れた。夫のより遙かに大きくて……腹に付くほどに勃起している。
「ん、んんんんん!」
 なんとか身体を固定しているガムテープを剥がそうと身をよじったが、無駄な抵抗だった。
「ほれ」
 若い男が私の肩をどんと突き飛ばす。私はM字開脚に固定されたまま倒れ、男は私の上に腰を据えた。
「じゃ、行きますよ、奥さん」
「ンン、ンンンンンンッッ!」
 強い鈍痛が開きっぱなしになっていた私の下半身を貫く。私の大事な部分にぐいぐいとねじ込まれた若い男の勃起は、無遠慮に出入りを繰り返す。
「うう、うう……くぅぅぅ」
「なかなかイイよ。少し緩いけど、いけますよ。ちょっと体勢変えたいから手伝ってください」
「ああ」
 三十男がカメラを置き、ハサミを私に突き立てた。
「んんっ!」
 ハサミは私の脚と腕にまかれたガムテープを切る。淡い開放感が身体を走ったが、自由になったわけではない。
「このほうが締まっていいですよ」
 ガムテープのかわりに、三十男が私を押さえつけ、乳房を揉みしだく。若い男はそのまま私の中からペニスを抜かず、乱暴に激しく内臓を貫き続ける。
「うう、うううう……」
 恥ずかしさと屈辱感、それに悔しさで頭がどうにかなりそうだった。そしてなにより私をパニックに陥らせていたのは、こんな非道い状況だというのに、感じて、反応してしまっている自分の身体だった。
「ん……っっ!」
 ガムテープの内側に、甘ったるい歓喜のため息が篭もる。自然に瞳が潤み、頬が快楽で火照る。
 そんな恥ずかしい自分の顔を見られたくなくて、私は必死で首を左右に振りながら、乱暴に私を犯す若い男のピストンで、何度も何度も、絶頂を迎えた。
 決まり切った夫のセックスなんかとは全然違うハプニングを、もしかしたら私は求めていたのかもしれない。
 やがて、男も私の膣内に若い白濁を放出し、ため息をついて三十男の方に顔を向けた。
「もう写真はいいでしょ。たぶんこの奥さん、余所へは言いませんよ。一緒にやっちゃいましょう」
 ドキン、とした。
 三十男が頷き、上着を取り、ズボンに手をかける。
「そうだな。奥さんも、楽しんでるみたいだからな」
 ふたりは私の高揚に気付いていたようだ。薄ら笑いを浮かべ、私の肌に触れる。
「ああ……」
 軽く触れられただけで、私の身体は敏感に反応し、奥からいやらしい蜜が溢れだす。
 欲しくて欲しくてたまらない。もっともっと、快感に浸っていたい。
「来て……シテ」
 私の口から言葉が漏れた。
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